平成27年度の講義

2016年4月8日(金)

   脚本家・北阪昌人さんの「音声ドラマのテクニックを学ぶ②」の講義が行われました。「音による異化効果からドラマが生まれる」「音を味方につけて文章に彩りを」など、20年以上にわたり音声ドラマの最先端を走り続けてきた北阪さんならではの指導でした。前回の課題「雨の駅での男女の別れ」は、受講生に朗読させた上で、細かいテクニックも教えてくれました。

   東京作家大学、これで平成27年度の講義全40回が無事終了しました。次回は4月24日(日)、修了式で修了作品から優秀作を表彰。2年生の講義は5月20日(金)からです。

 

2016年3月25日(金)

   小説家・松本茂樹さんの「時代小説の書き方②」の講義が行われました。自らの体験をもとに、歴史の勉強法、時代考証にどう取り組むか、史料の調べ方を分かりやすく伝授。そして、時代小説に限らずエンタテインメント小説の書き方を4つのポイントにまとめて教えてくれました。前回の課題『明日』を用いた指導は、内容を吟味した上で受講生の能力にあった文学ジャンルを指摘、今後の方向性も示してくれました。

2016年3月19日(土)

   直木賞作家・難波利三さんの特別講義「書く楽しみと苦しみ」が行われました。肺病に苦しみながら小説雑誌に投稿を続けた20代、「オール読物」新人賞に狙いを絞って研鑽に励んだ30代、直木賞候補に選ばれるも5度に渡る落選で意に沿わぬ執筆に心を砕いた日々、そして待望の直木賞受賞・・・と波乱万丈の作家人生について語っていただきました。そして、先輩作家として後輩を前に語った「作家の心得4箇条」は、小説家を目指す受講生の心に深く刻まれたことでしょう。

2016年3月11日(金)

   脚本家・北阪昌人さんの「音声ドラマのテクニックを学ぶ①」の講義が行われました。音しか聞こえない音声ドラマならではの五感に訴えかける表現術が、文字だけしか使えない小説・エッセイにつうじることを、20年を超えるラジオドラマ脚本執筆の経験を元に詳しく教えてくれました。音のプロフェッショナルとして、日々自分に課していることなどの訓練法も伝授してくれました。次回までの課題は「雨の中の男女の別れ」。受講生の皆さんはどんな作品を書き上げるのでしょうか?

2016年3月4日(金)

   放送作家・エッセイストであり東京作家大学学長さらだたまこさんの「私小説の書き方」の講義が行われました。故・青島幸男さんが「人間万事塞翁が馬」で直木賞を受賞した直後に直々にいただいた言葉『作家は自分のことしか書けない』をもとに小説全般の書き方を説明。ついで、自伝/自分史/懐古録と私小説を分ける「フィクション」の作り方を分析しました。そして、「私小説を書くための筋トレ」としてチャートを活用する方法を教えてくれました。

2016年2月26日(土)

   ジャーナリスト・高瀬毅さんの「身体で書く-ノンフィクションの作法②」の講義が行われました。前回の課題「ショートノンフィクション-町を探しに行く」では、多くの受講生にとって初めてのノンフィクションだったにも限らず、たくさんの力作が寄せられました。受講生の作品を教材に、どの受講生の当てはまる「書き方」「視点の持ち方」の話などをしてくれました。そして、ノンフィクションにかぎらず、小説/エッセイであっても、ものを書く行為は精緻な裏付けのある、「事実」をベースにしなければならない、という厳しさも同時に教えてくれました。

2016年2月19日(金)

   小説家・松本茂樹さんの「時代小説を書いてみよう①」の講義が行われました。時代小説の定義、山本周五郎・井上ひさし・佐伯一麦などの作品を元にした時代小説の形式を解説してくれました。続いて、「現代にも通じる人間関係の深さを描いているかどうかを見つけよう」と、劇画・映画・テレビ時代劇とジャンルを問わず「時代物」に触れることの大切さを伝授。課題は「明日というテーマで人間模様を書いてみよう」。

2016年2月5日(金)

   元ニッポン放送のジャーナリスト・高瀬毅さんの「身体で書く-ノンフィクションの作法①」の講義が行われました。中央線沿線でふと見かけた光景をきっかけに、足で歩き、図書館で調べ、戦後1年だけプロ野球が開催された幻の野球場があったことを突き止め、それをノンフィクションにどう書いていったかを、軽妙な語り口で説明してくれました。次回の課題は「『町』についてのショートノンフィクション」。受講生の皆さんはどんなFACTを見つけ出すのでしょうか?

2016年1月29日(金)

   元講談社の編集者・三木卓さんによる「批評しよう、批評されよう」の講義が行われました。文芸作品のプロ編集者は作品のどこを見ているのか、作家のモチベーションをどう高めているのか。数多くの作家のエピソードをもとに解説。そして「私が本当に書きたいこと」という短い課題を書き、直後に2人1組になって「正しい批評の仕方」を実践しました。作家の心構え、出版文化の意義など、作家を志す皆さんにとって「目ウロコ」話がてんこ盛りでした。

2016年1月22日(金)

   放送作家・石田章洋さんの「実用書のテクニックを学ぼう②」の講義が行われました。今回のテーマは「長い文章を書くコツ」。いままであまり耳にしたことのない「PREP形式」「ホールパート形式」「クイズ問題形式」を紹介。さらに、自らが構成した番組「世界ふしぎ発見!」の台本をもとに、石田さんオリジナルの「ナナヘソナスの法則」も教えていただきました。実用書だけでなく、エッセイ/小説にも応用できるコツがいっぱいでした。

2016年1月15日(金)

   小説家/脚本家の山野辺一記さんの「児童小説のテクニックを学ぼう②」の講義が行われました。前回の課題エッセイ「少年が○○から聞いた○○○」について講評。続いて、最新作「まほうデパート本日かいてん!」の表紙を参考にして、低学年向けの児童小説をつくり上げるうえでもっとも大切な「キービジュアル」の大切さを解説してくれました。

2016年1月8日(金)

   元噺家(三遊亭円楽師匠)の弟子で放送作家・石田章洋さんの「実用書のテクニックを学ぼう①」の講義が行われました。昨年出した『企画は、ひと言』のために出版社に実際に提出した企画書をもとに、売れる(出版社が求めている)実用書の企画立案法についてレクチャー。また、読者を具体的に想定して文章を書くことの効能など、体験談を元に話してくれました。「N字型プロフィールで自分を売り込もう!」にはうなずくことしきり。

2015年12月18日(金)

   児童小説「おまかせ!しゅくだいハンター」「まほうデパート本日かいてん!」の著者で脚本家・山野辺一記さんの「児童小説のテクニックを学ぼう」①の講義が行われました。文芸作品やエンタメ作品とは全く異なる出版事情に始まり、児童小説を書くにあたって作家が準備するべきこと、「内容」「挿絵」「タイトル」の三すくみの関係、読書感想文課題図書問題まで、赤裸々に話してくれました。年明けに提出する課題はミニエッセイ「少年が◯◯から聞いた◯◯◯」。

2015年12月11日(金)

   花輪如一さんの「キャラクターを掘る、彫り出す②」の講義が行われました。受講生が提出した前回の課題「素敵な悪役を書く」をもとに、読者を魅了してページを繰らせるキャラクターの作り方、彫り出し方を丁寧に説明してくれました。「起→承→転①→転②→転③→・・・→結」、悪役に主人公が翻弄されればされるほど話は面白くなる、などの言葉に受講生も頷くことしきり。

2015年12月5日(土)

  東京作家大学  日本ペンクラブ会長でもある作家・浅田次郎さんによる特別講義が行われました。演題は「文学と映像の未来」。およそ120人の受講生を前に、初めての本が出るまでに書いても書いても新人文学賞に落ちまくったこと、それでも作家で食べていくという信念を曲げずに書き続けたこと、新人作家は賞を取ったあと質と量が求められることなどご自分の体験をもとに話して下さいました。また高倉健さん主演「鉄道員」や「壬生義士伝」など、映画化にまつわる話、また作家をめざす受講生へのアドバイスなど、あっという間の90分でした。

2015年11月27日(金)

   東多江子さんによる、修了作品制作のガイダンス講義が行われました。「短編小説」「童話」「エッセイ」「ルポルタージュ」の4つのジャンルから1つを選び、来年の1月30日締切で提出です。4つのジャンルそれぞれの創作作法について説明したあと、取材の第一歩であるインタビューの実践について経験談を交えてレクチャー。劇作家の滝本祥生さんを相手に、愛とぇの話したくないことを聞き出す質問の仕方をデモンストレーション。

2015年11月20日(金)

   井出真理さんの「脚本のテクニックを学ぼう③」の講義が行われました。テキストは受講生が提出した前回の課題脚本「告白のワンシーン」。淡い恋から、プロポースの嘘、はたまた吸血鬼までバリエーション豊かな「告白」のシーンは聴き応え十分。「書いた文章は必ず音読してみましょう!」という指導の成果か、皆さんなかなか味のある朗読を聴かせてくれました。そして作品の良い点、悪い点を指摘しながら講義は進みました。

2015年11月13日(金)

   花輪如一さんの「キャラクターを掘る、彫り出す①」の講義が行われました。ストーリー、構成を同じかそれ以上に大切なキャラクター造形、そしてキャラクターが生み出す「葛藤」から小説を書いていくテクニックを受講生たちに教えてくれました。さらに、物語を進行させ読者を魅了する「悪役」の作り方について熱弁を振るってくれました。課題は「主人公が悪役に苦しめられるシーンを書いてみよう」。受講生達の想像力でどんな悪役が登場するか、楽しみです。

 

2015年11月6日(金)

   井出真理さんの「脚本のテクニックを学ぼう②」の講義が行われました。脚本の構成する「柱」「ト書き」「セリフ」の3つの役割と意味を説明し、短いシーンの脚本を書く演習を行いました。短いト書きに大きな意味が込められていること、セリフの1つ1つに様々な感情が表されていることを学びました。

2015年10月23日(金)

   井出真理さんの「脚本のテクニックを学ぼう①」の講義が行われました。まずはじめに文章表現としての「小説」と「脚本」の共通点と相違点を説明。そして井出さんが書いたNHKテレビドラマ「全力離婚相談」とNHKラジオドラマ「かえりみち」の脚本からスキットを抜き出して受講生が音読、場面設定とセリフだけで表現する「脚本」の技法を伝えました。

2015年10月16日(金)

  鈴木収春さんの「ネットで作家になる方法」の講義が行われました。危機と言われて久しい出版業界がどうなっているのか、そして今は作家を志望する者にとってどういう時代なのかを、データを散りばめてお話しいただきました。そして、小説家/エッセイスト志望者にとってとっつきやすいサイトの具体名を挙げて、新人賞ではなくてインターネットを通じて作家になる事例を教えていただきました。

受講生が選ぶ「いいね!」作品を集計
受講生が選ぶ「いいね!」作品を集計

2015年10月9日(金)

   冨川元文さんの「物語の構成とは③」の講義が行われました。前回講義中に行った受講生の演習作品をもとに「トンネル型構成」で物語を作ってみる具体例を解説。そして受講生が提出した140文字小説「君を恋ふ」のクラス全員分を読み、優秀作品を句会形式の投票で決定。そして作家の心構え・覚悟について力強いメッセージを伝えました。

2015年10月2日(金)

   宮下隼一さんの「エンタメ作法は全ての創作に有効である②」の講義が行われました。前回の800字課題「なくてななくせ」をベースに、物語を紡ぐ上での視点の重要性、ドラマづくりの基本となるキャラクター造形術などを講義しました。「対立こそがドラマ」「セリフでストーリーを進めるな」などの金言格言も飛び出しました。

2015年9月25日(金)

   久野麗さんの「日本語を吟味する②」の講義が行われました。気持ちがこもった表現「間接受身」、濃厚なコミュニケーションを求める「の」の使い方、さらには夏目漱石「坊っちゃん」と太宰治「人間失格」で語尾の使い分けを学びました。

2015年9月11日(金)

   冨川元文さんの「物語の構成とは②」の講義が行われました。前回説明した物語の構成法「トンネル型」「ビーカー型」に当てはめて実際にあらすじを作ってみる演習をたっぷり1時間。残りの30分は、短い文字数で印象的な物語を作ってみる「ツイッター作文」についての講義。というわけで宿題は、「人を恋ふ」というテーマの140字小説。受講生の皆さんが、短い言葉でどれだけキュンキュンさせてくれるか、今から楽しみです。

2015年9月4日(金)

   高橋秀樹さんの「ネットに文章を書く②」の講義が行われました。ウェブサイトに掲載することを想定した前回の課題「自分にしか書けないこと」をもとに寸評。耳目を引くタイトルの付け方、文章術などを得意の話術で話してくれました。最後に必須でない課題「私のテレビ評(1000字以内)」を受講生に出して講義は修了。面白い作品は高橋さん主宰のサイト「メディアゴン(http://mediagong.jp/)に掲載されます。

2015年8月28日(金)

   冨川元文さんの「物語の構成とは①」の講義が行われました。脚本家としては大河ドラマから朝ドラからカンヌ映画祭パルムドール受賞作を執筆、さらには大学の講師も務める冨川さんだけに、お話の作り方を分かりやすく解説してくれました。そして作家生活40年を通じて導き出したお話作りの4体型「トンネル型」「ビーカー型」「グラフィティ型」そして初心者にはお薦めしないという「シャレード型」まで、すぐにも応用できそうなメソッドを丁寧に説明してくれました。

2015年8月21日(金)

   宮下隼一さんの「エンタメ作法はすべての創作に有効である①」の講義が行われました。アニメ「名探偵コナン」から特撮「仮面ライダーブレイド」、古くは「西部警察」までエンタメものを書いてきた手練れらしく、400字の短い創作でスリルあふれる読後感に仕上げるコツを講義、そして実作。受講生の皆さんは必死に鉛筆を走らせていました。

2015年8月7日(土)

  久野麗さんの「日本語を吟味する①」の講義が行われました。山田洋次監督から教えてもらった寅さんのセリフの秘密、文筆家の個性とも言える文体を構成する「助詞」の使い方、何気なく使っている日本語表現に込められた「気持ち」の解読などを、わかりやすく印象的に教えてくれました。

2015年7月24日(金)

   高橋秀樹さんの「ネットに文章を書く①」の講義が行われました。自ら主宰するニュースサイトに書いた文章と、教育評論家として朝日新聞に書いた文章の読み比べで、媒体によって書き分けるテクニックを説明。自ら構成作家を務めた「からくりテレビ」から玉緒さんのエピソードを紹介するなど、講義は終始笑いに包まれました。次回は受講生が書いたネットニュース用エッセイを公表します。

2015年7月17日(金)

   香取俊介さんの「創作の『源泉』は取材にある」③の講義が行われました。受講生が提出したショートエッセイ「私のターニングポイント」をもとに、自分の「記憶」を対象に取材することの重要性を伝えました。また、「創作とは魂のストリップである」という比喩表現をもとに、全てをさらけ出す覚悟で創作に取り組むよう、受講生にエールを贈りました。

2015年7月10日(金)

   藤井青銅さんの「文章のセンス③」の講義が行われました。前回の課題「私が見つけた法則」をもとに講評。筆者自ら読み上げると、笑い声と拍手が起こりました。10人ほどが読み上げた後、藤井さんが、自分らしいセンスある文章を書くために大切な、「切り口」と「語り口」、そしてもっとも欠かせない3つ目の秘訣について話しました。

2015年7月3日(金)

   東多江子さんの「文章表現の基礎③」の講義が行われました。文章の"筋肉"を鍛える3つの「き」について解説した後、受講生が提出した課題の100字エッセイ「心の風景」の講評。さすがに「書きたい人」が集まった教室だけあって、もっと長いものを読んでみたいという気にさせる力作揃いでした。東さんの第1期生にとって東さんの講義はこれでおしまい。受講生の皆さんとはまた別の機会に!

2015年6月26日(金)

   松本茂樹さんの「文学賞に応募しよう!」の講義が行われました。立川談志さん、青島幸男さんとの交流もあり、放送作家として活躍していた松本さんが本格的な小説家に転身したのは50歳過ぎ。その経験から導かれた「文学賞の受かり方」「小説の上達法」、さらには他では絶対に聞けない「印税の話」までたっぷり聞かせてくれました。秋に予定されている松本さんの講義「時代小説を書いてみよう」が今から楽しみです。

2015年6月19日(金)

  香取俊介さんの「創作の『源泉』は取材にある」②の講義が行われました。昨年日本経済新聞社から出版された「渋沢栄一の経営教室Sクラス」を題材に、取材の過程、執筆のテクニック、そして出版社との交渉の裏話までを話しました。次回は課題「私のターニングポイント」の講評です。

2012年6月12日(金)

   藤井青銅さんの「文章のセンス②」の講義が行われました。文章を個性的にする2つ目の口は「語り口」。同じ「切り口」のネタを異なる「切り口」で描き分けるコツを教えた後、実作。800字のエッセイを書きました。次回は講評と発表会です。

2015年6月5日(金)

   東多江子さんの「文章表現の基礎②」の講義が行われました。前回受講生が書いたミニエッセイが教材。受講生が自作を読み上げ、東さんが良い点と注意すべき点を指摘。最後には赤ペンチェックを加えた原稿を返却しました。

   次回までの課題は、NHKの番組「日本縦断こころ旅」への投稿文を想定した、「心の風景」800~1000字のエッセイです。風景描写と心象表現、受講生の皆さんがどこまで書けるか楽しみです。

2015年5月29日(金)

  香取俊介さんの「創作の源泉は『取材』にある①」の講義が行われました。「記憶」が創作の土壌であること、作家の行動が「模倣」という取材から始まること、物事を複眼で見る習慣を身につけることの大切さについて語りました。次回は「渋沢栄一の経営教室Sクラス」執筆の過程について語ります。

2015年5月22日(金)

   藤井青銅さんの「文章のセンス①」の講義が行われました。センスある文章を書く上で必要なのはまずは「切り口」。3人1組になって、「○○の法則」と題したあるあるネタを出しあった上で発表しました。次回は個性と共感をアピールできる文章を書く実作を行います。

2015年5月15日(金)

  東多江子さんの「文章表現の基礎①」の講義が行われました。句点、読点の打ち方から原稿用紙の使い方まで、改めて確認しました。「説明」と「描写」の違いを教わった上で、課題は「私の好きな花」をテーマにした300字の作文。提出された課題はクラスごとに冊子にまとめて次回の教材となります。